1995.5.10
名古屋グランパスエイト 小倉隆史選手 応援HOMEPAGE
虞麗偉徒
第64号

ミニコミ誌『虞麗偉徒』第64号より一部抜粋
文責:知内NAGOYAおぐらンパスぐれいと勢護

「モチベーション」の謎

 二年位前だったかな…ファミリーマートの営業担当が持ってきた一枚の紙…これが「モチベーション」という単語との初体面を私にもたらした。『モチベーション期重点商品実績表』…年末年始やGウィークといった、特別な時期の昨年実績(発注数・売数)の表である。昨年の五月五日、ファミリーマートの牛乳1リットルは、三〇本発注して二四本売れた、とか…。「おモチ見て発注しよー!」なんて感じで、この頃はあまり深く考えることはなかった。深く考えることになろうとは夢にも思わなかった。

 今年二月から、奇妙なきっかけでサッカーにはまってしまう…。店に来るサッカー雑誌には、買わずとも必ず目を通すようになった。興味のない所は飛ばす。必然的に、好きなチームや選手の記事を詳しく読む。

 どこかで聞いたことのある、けれども意味不明の単語を好んで使う選手の存在があった…。単語は「モチベーション」、選手は名古屋グランパスエイトの小倉隆史。使い方はこうだ…「モチベーションが高まらない」!彼は不調に喘いでいた(過去形にしとこーっと)。「モチベーションが高まらない…どうしていいかわからない」…スランプである(これで一曲できちゃったんだから何とも不思議)。

 三月、もうお決まりの小室氏プロデュースでtrfの新曲『OVERNIGHT SENSATION』が発売される。歌詞に、あれ?また…「人生のモチベーション」!…小室さん、サッカー好きなのかな?…英語、だよねー!(どうでもいいことだけど、『マスカレード』の歌い出しって口パクだから、口隠して「マスカーレー!」って言っているの、気が付いた人いる?)

 四月、“なんなんだ平井尚ジン”の後を引き継いで、新しく営業担当になった“にゃ〜までゃ〜”(山田)さんが、Gウィークの「モチベーション重点商品実績表」を持ってきた。従業員に聞いても、誰一人として確信をもってその意味を答えられる者なし…。そこで、営業さんなら意味を知っているに違いない!ということになり、山田さんに訊ねてみた。

 営業担当・山田説「季節・節々」…加えて、「モチベー(餅兵衛?)」の名詞形が「モチベーション」とも…。じゃあ、モチベーって動詞?形容詞?…大学ドコデスカ?と、思わず口が滑った…。

 知内勢護説「意気込み・士気」…小倉の使い方は正しい!と信じて…私はこういう仮説を立てた。

 日本語の辞書には載っていない。きっと英語だろう!あり得そうなスペルを作って辞書をパラパラ…あった!“motivation”!「刺激・誘導・(行動の)動機づけ・やる気」…動詞“motivate”の名詞形!山田餅兵衛の説は間違っていた!知内勢護説はほぼ正しかった!

 …超名門・和光中学校→超難関・川崎北高校→超一流・神奈川大学法学部指定校推薦入学男は喜んだ…(いずれの学校も偏差値が三桁に及ぶため、コンピューターによる合否判定が不可能と言われている)。


 この『虞麗偉徒』は、第六二号から、小倉選手と月刊グランにも送らせていただいております。サッカー関係記事だけではなく、全て!ノーカットで!皆さんが読んでいる『虞麗偉徒』と全く同じものを送ってます!。

 月刊グランには、「オーレ!グランパス」という読者(サポーター)のコーナーがある。でももしこの『虞麗偉徒』の内容が、例え部分的であっても掲載されれば世も末ぢゃ!と…。

 ちょっとグランパス関係ネタをもう少し。うち、今、東京新聞。で、知らず知らずのうちに、東京新聞にもらった名古屋グランパスエイトのタオルを…な、な、何と!店用に使っていたの!グランパス君(黒いシャチのマスコット)で手とか汚いモノ拭いていたの!干されているのを見て、愕然とした…。どうして?まだグッズ何も買ってもないのに何で?…東京新聞にも、月刊グランの広告載るし…同じ中日新聞社。グランパスともつながりがあったのね…。興味ゼロの頃から使われていたみたいで、もう色褪せて、雑巾一歩手前状態。ごめんなさい…。

 今日は五月六日。グランパスが今季初めてベストテンに入った日!最初(連敗連敗の頃)はど〜なるかと思ったけど…13位(ブービー)でも喜んでいた!でも…最近、強い!今日なんか、6点獲って無失点!小倉も通算3点目!(小倉が点獲った試合で勝ったの見たの初めて!)おめでとぉ〜!パチパチパチ!

 テレビのダイジェストで、小倉が沢山出てくるのは嬉しい。でも最近、必ずと言っていい位、小倉のゴール失敗のシーンが放映される。今日も1点入れる前に、二度も…野性の血が煮えたぎって、吠えていました。笑うとあんなに愛嬌ある可愛い顔になるのに…怒ると凄い顔…人間に見えなくなってくる…。

 坂巻“えくすたしぃ”大志・五歳は、カズこと三浦知良が大好きです。でもカズの顔を知りません。写真を見せても、小倉とカズ、どっちがどっちだか判りませんでした。で、「猿みたいな方が小倉だよ!」って教えたら、区別が付くようになりました。これは実話です。

 グランパスが勝った日は、従業員にジュースを一本おごります。

 グランパスが勝ち、かつ店の売上が基準を越えた日は、お菓子パーティーを開きます。

 グランパスが勝ち、かつ店の売上が基準を越えて、更に小倉が2ゴール以上挙げた日にゃ…焼肉パーティーをやっちゃいます!

 そしてそして…グランパスが優勝した暁には…カラオケ・ボーリング・飲み会の宴会フルコースぢゃー!!!

 最近、ジュースおごりが多くなり、とても嬉しいです。サントリーシリーズ、終わってみればベスト3!byグランパちゅ(気が付けば、赤ちゃん言葉、しりうちせいご)。

 ベンゲル監督にお願いしたいのは、是非!小倉をフル出場させて下さい!途中交代させて新鮮な戦力を送り込みたいのは判りますが…。

 あと、お客さんで、グランパスファンがいたの!今日も、「原田さん、勝ちましたよ!6点も入れて…やっぱ強くなるって言ったじゃないですかー!」なーんてわざわざ来てくれちゃって…。浅野選手がレッズから帰ってきて、再びグランパスサポーターになったとのこと。サインも持っているそうです。従業員も気にかけてくれて、「今日、負けましたねー!」なーんて…。言いふらした甲斐が、あったなーと、つくづく…。

 ヴェルディ川崎の選手が泊まる「かながわサイエンスパーク(KSP)」の目と鼻の先にうちの店はあるのに、等々力にも近いのに…私は名古屋グランパスエイトのファン。でも、銀行の帰りに、KSPに停まっているヴェルディのバスを見ただけで感動しちゃう私…。

 自分の店のこと、「うちの店」って言うじゃないですか。それと全く同じ感覚で、「うちのチームの…」って言っちゃうの!これって、名古屋グランパスエイトに対して、すっげー失礼だよねー(そやなー)。いけないいけないと思いつつ、つい…。

 NTTの“J’s GOAL”の結果を聞いている時、心臓ドキドキするの。このトキメキは、一体何?運転免許の筆記試験発表以来のドキドキだよ…。やっぱり好きなのねー…。


外国人なんか要らない!?

 要らない、というのはいささか大袈裟であり、かつ不正確であるが、この方が理解が容易だろうと考えて…。要らない、とまではいかなくとも、多過ぎである。人数もそうだが、それ以上に、活躍が…。

 もっと、日本人に頑張って欲しい。私は日本人だ。日本人贔屓になるのは当然(と、開き直る)。そして、“Jリーグ”!“J”=“JAPAN”=“日本”のはず。もっと、日本人本位になるべきだ(と考えていた)。

 ここで私は自己矛盾に気付く。相撲!相撲で、外国人横綱が誕生する・しないでもめた時、私は外国人でも横綱にするべきだと思った。成績が基準を越えていれば。小錦も横綱にしたかった(結果的にしなくてよかったんだけど…)。相撲界での外国人の活躍は、特に不愉快とは感じなかった。

 が、しかし…。Jリーグの現状は、チームの殆どが外国人の戦力に頼り切っている。日本人は脇役に徹するのみの存在…。何故?…ならばいっそ、日本人だけでやれば?(相撲も、小結以上が全員外国人になっちゃったら…嫌じゃない?今のJリーグ、それに近いものがある…。)

「日本人だけではレベルが低い。外国人を入れることによってゲームの活性化が図れる。外国人のプレーを目の当たりにすることによって、日本人のレベルも向上する…」

 お金のこと(要するに、球団が金持っているか否か)は別として、日本人中心のチームより、外国人を軸にしたチームの方が強いっていうのは…おかしい。得点ランキング上位の殆どが、外国人で占められるのは…とても虚しい。外国人枠?もっと縮小しろ!俺は日本人のプレーがもっと見たいんだ!…この差別的感情は、一体どこから来ているものだったのであろうか?…

 …と、いう主張が…あった…のですが…。それから約一箇月。見せつけられました。感動しました。素晴らしい!美しい技!…レオナルド!敵ながらあなたの左足ヒールパスには拍手を送りたい!…そしてカレカ!ボールを自在に操って…ゴール!

 …我が(=うちの)グランパス、ストイコビッチ!あなたは上手い!し、面白い!最高!怒りを一生懸命、自分なりに必死に抑えて…チームメイトにも説得されて…大ファンになりました。

 サッカーは、面白い!外国人は必要だ!日本人だけでは…Jリーグは面白くならないような気がする(この場合の“面白い”は、私個人の“面白い”であり、決して世間一般の“面白い”ではない)。日本人は、まだ脇役です。発展途上です。始まったばかりです。ホンモノに触れて、技術を盗んで、一日も早く主役になるよう、祈っております。

 チームにしてみれば、金の力に物を言わせて、勝ちたいから外国人を入団させているのでしょうが(ジャパンマネー目的の外国人と利害が一致しているんだよなこれがまた)、一緒にプレーする日本人は、そんな思惑をフッ飛ばす位の意気込みで、何倍も努力して、主役の座を獲得する義務が自ずと生じてくるのでは…?そしてJリーグのベクトルは、目先の勝利よりも、もっと先を睨んで、高レベル・世界レベル日本人選手育成へと向かっていかなければならないのではないでしょうか。

 そのためにも、Jリーガーの年俸はもう少し抑制しないと…高年俸のままでは外国人流入が止まらないし、日本人は世界に出ようとしなくなる…外国でプレーしても金にならないから。でもあまり安くし過ぎると、プロサッカー選手になろう、という人が減るような気もするし…。

 外国人の方々に失礼かもしれませんが、日本人は、外国人を踏み台にするべきです。今は逆に、日本人が外国人にズタズタに踏み付けられているような気がしてなりません…。期待しております。


 月刊グラン五月号を読んで…四七ページの、おぐおぐさんのイラスト、最高!グランパス君が、優勝トロフィーを抱きしめて泣いているの。…皆さんにも見せてあげたい位。あと、名古屋銀行の『グランパス応援定期』、つくりたかったー!(『イチロー定期』もつくりたかったなー…。)名古屋グランパスエイトは、“なごグラ”とは略しません!他のチームも同様、“ヴェルかわ”“サンひろ”“かしアン”“かしレイ”“よこフリュ”って略す訳?変!(ちなみに私は、“グラちゃん”と呼びます!)

 それと、地元って、いいよねー。羨ましい。選手とサポーターの関係のあり方について色々意見があるようですが…。どういう形であれ、接することができるというのは、羨ましい。

 サポーターとしては、選手が迷惑だと感じる行動は慎むべき。でもねー…気持ちはよーく判る。私もラモスが自分の店に来た時、興奮したから。これっきりのチャンス!って思っちゃうんだよね。そのチャンスを逃したら、もう二度と会えない!みたいな…。だから、時として選手のプライベートな生活にまで割り込んでしまうことも…。

 そうなった時、選手個人の感情って、どうなんだろう?嫌々サインや撮影に応じるのかな?それとも快く?…サポーターというか、単にJリーガーだから(サッカーや選手個人に興味がなくて)キャーキャー言って来る人もいるんだろうねー…。ラモスはニコニコしてたけど…。迷惑かけないようにと、遠慮すると…「あー、サインもらっておけば良かった!」なーんて後悔するんだろうねー…。どうすりゃいいの?

 選手は、例え連敗していても、スランプでも、機嫌が悪くても、サポーターの前で憮然とした態度を取るのはよくない。だって、サポーターだって、泣きたい気持ちなのは一緒でしょ?それでも応援しているんだから…ありがたい存在じゃあないですか!ニコニコしろ!とまでは言わないけど、最低限、サポーターを思いやる気持ちがあってもいいはず(すっごい抽象的な表現)。

 低迷している時こそ、選手とサポーターの確固とした強いつながりが必要なんじゃない?喜びも悲しみも、どちらか片方だけのものではない(そういう意味で、私は選手に無理強いしているような気もするけど…)。そこはプロ、グッとこらえるべきでしょう!(無責任だよなー…)サポーターを大切にしていただきたいものです。

 私?私は別にどうでもいいです。「遠くからいつも見守っている」(『CHAMP STAR』の一節)ことしかできない情けない奴ですから…。月刊グランとテレビがあれば、取り敢えずは何とか…(でも、七月一二日のヴェルディ戦…等々力!…までグランパスの試合、テレビで観れないの。グランパスは関東地方のチームじゃないから…)。


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